元アタリスタッフが開発に携わったパノラマビューワー『ハコスコ』が発売されました。祝!
発売記念ということで、さっそく改造。立体視に対応させてみました。
おなじみアナグリフ方式です。対応コンテンツはUnityで作ります。まずカメラを2つ横に並べ、互いにやや内側に向ける(視線の輻輳)。そして両カメラの視野をカラコレフィルタで赤とシアンとに調色(B・GチャンネルまたはRチャンネルをカット)し合成すればアナグリフ映像のできあがり。
これをジャイロに対応させiOSアプリとしてiPhone実機に転送すれば立体視VRになりますが、面倒くさくなったのでPC上で実行したものをムービー化してただ見ることにしました。
こんなことなら自前で実装する必要などありませんでしたが、ともあれ結果はまずまず。ただ、見え方にクセがあることがわかりました。コツは眼とレンズとの距離をなるべく開ける(外箱を手前にスライドさせる)ことと、コンテンツ側では視野の中央を主に使うこと。眼と画面との距離が近すぎると片方の眼にしか見えない範囲が生じるためと、フレネルレンズは周縁に向かうほど歪み・にじみが大きくなって両眼の像がきれいに重ならないためです。また立体視とは直接関係ありませんが、できるだけ光を遮断して(眼を細めるのも効果的)没入感を高めるとより良く見えるようです。
ちなみに以上のアナグリフ方式とは別に、ハコスコに視差バリア方式の画面(3DS)を入れて立体視を試してみたところ、フレネルレンズとの相性が悪いらしく干渉縞のようになりうまく見ることができませんでした。