書の実装

アートハッカソン『3331α Art Hack Day 2014』に参加しました。イベントの様子や成果については公式メディアなどでくわしく紹介される予定です。ここでは参加者から何度か質問いただいた、自分の担当したリアルタイム映像の仕組みについて説明します。

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会場の壁一杯にこのようなリアルタイム映像を投影し書と音楽とシンクロする作品『Moment in Emotion # calligraphy』を制作した

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武蔵美GameJam

平日に会社をサボって『武蔵美GameJam』に参加してきました。大学主催の「映像学科の学生さんと一緒に15時間でゲームを作るGameJamイベント」で、学生に異分野間のチーム制作を体験させたい狙いがあるようです。

ゲームジャムは初参加でしたが、遊び心のある仕切りで、サクサクとチームビルディング・ブレスト・企画発表が進んでいきました。というのもこのイベント、バンダイナムコスタジオ(BNS)のプロゲーム制作陣が運営しており、司会やサポート態勢がたいへん充実しているのです。またユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの協力で、イベント期間限定のUnityフルライセンスが提供されました。

チームは3つ。私が属したのは自分含む一般参加者2人、学生3人の「平八」チーム。ゲームデザイン・アートディレクション・プログラム・デザイン・サウンドなど分担し、開発が始まりました。
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自作p.o.d. #1 ドーム映像レンダリング

『戦場の絆』でおなじみの180°ドーム型スクリーンを自作してみます。

実物は特注の魚眼レンズを装着したプロジェクターでドームへ投影しているのですが、そんなレンズ持ってない(中古が出回ってたりはするが)ので普通のプロジェクターでなんとかしてみます。周辺部の光量・情報量・フォーカスなど魚眼にくらべて不利はあるものの、映せないことはないでしょう。

問題は投影する映像です。まず180°の広画角をレンダリングします。Unityでカメラに画角180°を設定するとこうなりました。

Fisheye0

実際に設定できるのは179°まで

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運動会ハッカソン

ニコニコ学会β 運動会部主催の「第1回運動会ハッカソン」に参加してきました。目当てはバブルサッカー。というかバブル(バンパーボール)。これを着けてVRしたら新しい体験と運動にならないだろうか?

ハッカソン前日 昼

まずVR用のHMD(?)を用意します。百均のプラスチックレンズ数枚と割り箸でこしらえたスマホ用簡易立体視スコープです。輪ゴムで留めてるだけなので柔軟で、調整簡単、ズレてもすぐ直せます。たとえ壊れてもガラスのような危険はなく懐も痛みません。まさに運動向きといえましょう。レンズはコンパクト双眼鏡の対物側片凸レンズで、4枚重ねるとちょうどいい塩梅になりました。なにがちょうどかというと、これで専用映像を見るとまるでOculus Riftのような非常に広い視界が得られるのです。

Waribashi VR Glass

Google Cardboard ならぬ atali Waribashi? すぐできたのは去年同じものを作っていたから。今回さらにコンパクトに改良した。なおレンズを左右1枚ずつにすれば普通の立体視スコープになる

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VRパノラマ動画コンテンツの試作

ハコスコはよくできてるが、コンテンツがない。というわけでBloggieを使ってVRパノラマ動画コンテンツを途中まで作ってみました。

Bloggieとはかつてソニーが出していたケータイサイズのビデオカメラシリーズで、一部の機種に半球ミラー方式のパノラマ撮影機能が備わっています。この方式では撮影範囲が限られるのですが、全周囲撮れるビデオカメラはまだまだ高価です(THETAはいつ動画対応するのか?)。ないものねだりしてても始まらないのでこれでさっさと作ることにしました。プログラム自体は全周囲型にも応用できるでしょう。

Bloggie

Bloggie Touch。上に出っ張ってるのが半球ミラーレンズ

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アタリオブジェ #3 補足

脱線になるので書かなかった詳細について、ここでいくつか補足します。

企画

パノラマ映像をリアルタイムにプロジェクションマッピングするというアイデアは去年から思い描いていたものです。本当に人が乗って操縦できる某巨大ロボットにプロジェクションマッピングするという案件があり(これについてはいつか書きます)、これは「光学迷彩」を施すしかないだろうと考えました。背後に向けたカメラ映像を前面に投影すれば、透明には見えないながらもなんとなく背景に溶け込む様子は表現できるはず。しかし期間の都合で残念ながら実現できませんでした。今回はカメラの向きこそ逆ですが(前面に手前の映像が投影される)、原理は同じです。操作により前後の映像が入れ替わり光学迷彩化する機能もじつは備えていました。

Optical-camouflage

反対側の映像が投映される光学迷彩モード。SF風の演出として表面の凹凸に代わってハニカム状のズレやノイズが生じる。ちなみに本当に透明に見せるには鑑賞者の視点も考慮しなくてはならない

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